【発火しにくいタイプは?】安全性を意識して選びたいモバイルバッテリーを電池タイプ別に比較【2026年9月版】
【2026年9月時点の情報をもとにしています】
最近、モバイルバッテリーの発火ニュースをよく見かけますよね。
電車やホテルでの火災を知ると、「家にあるものは大丈夫かな…」と、やっぱり気になります。
わが家でも普段使いと防災用の両方で必要なので、できるだけ発火リスクに配慮したモバイルバッテリーを選びたいと思って調べ始めました。
最近は、半固体・準固体・リン酸鉄・ナトリウムイオンなど、電池の選択肢も増えています。
でも調べてみると、新しい電池だからそれだけで安心、という単純な話でもなさそうでした。
この記事では、電池タイプごとの違いだけでなく、安全設計や品質管理、使用後の回収体制も含めて比較します。
わが家で選んだエレコムの半固体モデルも紹介しているので、持ち歩き用や防災用を探している方の参考になればうれしいです。
この記事でわかること
- モバイルバッテリー事故の最新件数と規制強化の動き
- 半固体・準固体・リン酸鉄などの違い
- 電池の種類だけでは安全性を判断できない理由
- 安全設計や保証も含めたモバイルバッテリーの選び方
- 飛行機への持ち込み、保管、処分の注意点
モバイルバッテリーの火災、なぜ起こるの?

モバイルバッテリーの火災は、ひとつの原因だけで起こるわけではないようです。
よく挙げられているのは、次のような原因です。
- 充電中のトラブル
- 落下や衝撃による内部の破損
- 品質や安全性に問題のある製品
- 高温になる場所での使用や保管
使い方に気をつけるだけで防げるものもありますが、購入する側にはわからない製品内部や製造時の問題が関係することもあります。
では、どれを選べばいいのか。
ここが難しいんですよね。
モバイルバッテリー事故は4年間で約4倍に
NITEの集計によると、モバイルバッテリーの事故は、2021年の51件から2025年には192件へ増えています。
4年間で約4倍です。
数字を見ると、やっぱり少しドキッとしますよね。
それでも、外出先でスマホを充電したり、停電に備えたり。わが家でもモバイルバッテリーを使わないという選択は、なかなかできないので、購入するときに何を確認したらいいのかを調べてみました。
PSEマークだけで大丈夫?安全ルールは見直しへ
モバイルバッテリーを選ぶときは、まずPSEマークがあるかを確認します。
私も以前は「PSEマークがついていれば大丈夫なのかな」と思っていたんですが、事故が起きないことまで保証するマークではありません。
モバイルバッテリーの事故が増えていることを受け、2026年8月31日の経済産業省の審議会では、第三者機関による検査を義務化する方向が示されました。
これまでメーカーや輸入事業者が行っていた検査に、第三者のチェックも加える方向です。
2026年9月現在は検討段階なので、今後の制度変更も確認していきたいと思います。
モバイルバッテリーは飛行機に持ち込める?

旅行や帰省のとき、「モバイルバッテリーって飛行機に持っていけるんだっけ?」と毎回少し迷います。
モバイルバッテリーは機内へ持ち込めますが、預ける荷物には入れられません。
さらに2026年4月24日から、機内での取り扱いルールが変わりました。
- 160Wh以下のものを1人2個まで
- 機内でモバイルバッテリー本体を充電しない
- モバイルバッテリーからスマホなどへ充電しない
持ち込むことはできますが、飛行中の充電には使えないということですね。
座席上の収納棚には入れず、異常があったときにすぐ確認できる場所で保管します。端子部分がほかの金属に触れないよう、テープで保護したり個別の袋に入れたりすることも大切です。
海外の航空会社では独自の決まりが設けられていることもあるので、旅行前に、利用する航空会社の公式案内を確認しておくと安心です。
参考:
国土交通省「モバイルバッテリーの機内持込みの新たなルールについて」
JAL「モバイルバッテリーの機内持ち込み個数および充電に関するルール変更について」
ANA「モバイルバッテリーの取り扱い変更について」
発火しにくさに配慮した電池タイプとは?

PSEマーク以外に何を見ればいいんだろう?と思って調べてみると、最近は電池の材料や中身を工夫したモバイルバッテリーが増えていました。
半固体やリン酸鉄など、聞き慣れない名前も多く、最初は何が違うのかさっぱり。
ここでは、メーカーが案内している特徴をもとに、ざっくり整理します。
ナトリウムイオン電池
リチウムの代わりにナトリウムを利用した新しい電池です。
メーカーでは、高温・低温でも使いやすいことや、長寿命であること、安全性に配慮した設計などが特徴として紹介されています。
半固体電池
電池の中に使われている液体の量を減らしたり、ゲル状にしたりしたものです。
メーカーでは、液漏れや発熱、発火のリスクを抑える工夫として紹介されています。長く使えることを特徴にした製品も増えています。
準固体電池
準固体電池も、電池の中の液体を減らしたり、状態を変えたりしたタイプです。
「半固体」と「準固体」の呼び方や説明はメーカーによって異なるため、名前だけで比べるのは少し難しいと感じました。
リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO₄)
熱に強く、長く使いやすいとされているリチウムイオン電池です。
ポータブル電源や電気自動車にも使われています。モバイルバッテリーでは、充放電回数の多さを特徴にした製品が見つかりました。
ただ、半固体なら絶対安全というわけではありません
発火リスクを抑えた電池と聞くと、「半固体を選べば安心なのかな」と思いますよね。
私も半固体モデルを選んだ一人なので、そう思っていた部分があります。
でも2026年9月、SUNEASTの半固体モバイルバッテリー「Power Bank SSA5K」の一部で、バッテリーが膨らむ事象が確認され、自主回収・交換が発表されました。
原因は半固体電池そのものではなく、製品を組み立てるときの作業不良と説明されています。
発表時点で発煙や発火、けがなどの重大な事故は確認されていませんが、メーカーは安全を優先して、対象ロットの回収・交換を行っています。
この情報を見て、電池の種類だけではわからない部分もあるんだなと思いました。
購入する側には製造工程までは確認できません。だからこそ、何かあったときに対象製品をきちんと公表し、回収や交換をしてくれるメーカーかどうかも大切なんですよね。
※対象製品をお持ちの方は使用や充電を控え、メーカー公式ページで対象ロットと交換方法をご確認ください。
参考:SUNEAST「モバイルバッテリー『SSA5K』一部製造ロットの自主回収・交換に関するお知らせ」
Belkinも準固体電池を採用
半固体・準固体のモバイルバッテリーは、2026年に入って選択肢がかなり増えています。
2026年9月には、Belkinも準固体電池を使った「UltraCharge Pro」シリーズを発表しました。
Belkinの製品で気になったのは、準固体電池に加えて、温度を1秒間に4回確認する機能もついていることです。異常を検知したときは、給電を止める仕組みも案内されています。
「準固体だから安心」だけではなく、電池と保護機能を組み合わせているところを見ると、電池以外の安全設計も大切だなと感じます。
日本での販売状況や価格も含め、今後確認していきたい製品です。
参考:Belkin「UltraCharge Pro with BoostSolid Cell」公式発表
電池の名前だけで決めない
半固体・準固体・リン酸鉄・ナトリウムイオンなど、発熱や発火のリスクを減らすために工夫された電池は増えています。
ただ、SUNEASTの自主回収を見ても、電池だけで安全性が決まるわけではなさそうです。
わが家では電池タイプだけでなく、PSEマーク、販売元、保証や回収窓口も確認して選びたいと思います。
ここからは、現在購入しやすいモバイルバッテリーを電池タイプ別に比べていきます。
電池タイプ別にモバイルバッテリーを比較

ここまで見てきたように、電池にはそれぞれ違いがあります。
ただ、電池の種類だけを見ても、実際にどれが自分に合うのかはわかりにくいですよね。
そこで、現在購入しやすい6製品を、容量や重さと一緒に比べてみました。
安全性だけでなく、普段持ち歩くのか、防災用に置いておくのかも考えながら見てみてください。
まずは違いがわかりやすいように、容量や重さ、特徴を比較表で整理しています。
このあと、それぞれのモデルも順番に見ていきます。詳しい仕様はそれぞれ商品ページで確認してみてください。
| メーカー/型番 | 電池タイプ | 容量 | 重さ | こんな人に気になりそう |
|---|---|---|---|---|
| エレコム EC-C27LBK |
ナトリウムイオン | 9000mAh | 約350g | 重さより、幅広い温度への対応や長寿命を重視したい |
| エレコム EC-C61MN |
半固体リチウムイオン | 10000mAh | 約220g | 普段使いと防災用の両方で使いたい |
| BUFFALO BMPBSA10000シリーズ |
半固体リチウムイオン | 10000mAh | 約210g | 充電ケーブルを別に持ち歩きたくない |
| Philips DLP5718C |
半固体電池セル | 10000mAh | 約205g | iPhone用とType-Cのケーブルをまとめて持ちたい |
| HAMAKEN WORKS HW-SSPB100WHN |
準固体電池 | 10000mAh | 約195g | 準固体で、できるだけ軽いものを選びたい |
| Green House GH-LFMBPAシリーズ |
リン酸鉄リチウムイオン | 10000mAh 20000mAh |
約190~210g※ 約375g |
リン酸鉄を選びたい。防災用の大容量も検討したい |
※「半固体」「準固体」などの呼び方や説明はメーカーによって異なります。
※Green Houseの10000mAhモデルは、型番や販売ページによって重量表記が異なります。購入前に商品ページをご確認ください。
ナトリウムイオン電池|エレコム(EC-C27LBK/9000mAh)
エレコムのEC-C27LBKは、ナトリウムイオン電池を使った9,000mAhのモバイルバッテリーです。
-35~50℃で給電でき、充放電回数の目安は約5,000回。最大45WのUSB PDにも対応しています。
約350gと重めですが、軽さよりも長寿命や幅広い温度への対応を重視したい方に合いそうです。
半固体リチウムイオン電池|エレコム EC-C61MN
エレコムのEC-C61MNは、半固体リチウムイオン電池を使った10,000mAhのモバイルバッテリーです。
充放電回数の目安は約2,000回。最大35WのUSB PDに対応し、電池の状態や買い替え時期の目安も表示されます。
\いろいろ調べた中で、わが家ではこの半固体モデルを選びました。/
10,000mAhなら普段使いにも防災用にも取り入れやすそうで、使い終わったあとの回収方法まで確認できたことも、選んだ理由のひとつです。

実際に届いて感じたこと
手に収まる大きさですが、約220gなので、持つとそれなりに重さを感じます。
毎日の持ち歩きには少し重そう。でも、10,000mAhの防災用も兼ねるなら、わが家では許容範囲でした。
表面はマットな質感ですっきりした見た目。説明書にLED表示の見方や回収方法まで書かれているのも、わかりやすかったです。
充電速度や使い勝手は、もう少し使ってから追記します。
半固体リチウムイオン電池|BUFFALO BMPBSA10000シリーズ
BUFFALOのBMPBSA10000シリーズは、半固体リチウムイオン電池を使った10,000mAhのモバイルバッテリーです。
最大30W出力に対応し、USB Type-Cケーブルと残量表示が付いています。
ケーブルを別に持ち歩かなくていいので、普段使いや旅行用に取り入れやすそうです。
半固体電池セル|Philips(フィリップス)DLP5718C
Philips(フィリップス)のDLP5718Cは、半固体電池セルを使った10,000mAhのモバイルバッテリーです。
最大22.5W出力に対応し、USB Type-CとLightningの2種類のケーブルを内蔵。最大4台まで同時に充電できます。
約205gでケーブルを別に持ち歩かなくていいので、Android端末とiPhoneで共有したい家庭にも使いやすそうです。
準固体電池|HAMAKEN WORKS(ハマケンワークス)HW-SSPB100WHN
HAMAKEN WORKS(ハマケンワークス)のHW-SSPB100WHNは、準固体電池を使った10,000mAhのモバイルバッテリーです。
充放電回数の目安は約2,000回で、-20~80℃の幅広い使用環境に対応しています。
約195gと今回比較したモデルのなかでは軽く、準固体電池と持ち歩きやすさの両方を重視したい方に合いそうです。
リン酸鉄リチウムイオン電池|Green House(グリーンハウス)GH-LFMBPA100/GH-LFMBPA200
Green House(グリーンハウス)のGH-LFMBPAシリーズは、リン酸鉄リチウムイオン電池を使ったモバイルバッテリーです。
充放電回数の目安は約2,000回。最大20W出力に対応し、3台まで同時に充電できます。
普段使いしやすい10,000mAhと、防災用にも余裕を持たせやすい20,000mAhから、用途に合わせて選べます。
※10,000mAhモデルは型番や販売ページによって重量表記が異なるため、購入前にご確認ください。
従来型のリチウムイオン電池でも、安全設計に力を入れたモデルがあります
ここまで新しい電池タイプを見てきましたが、半固体やリン酸鉄を選ばなければいけないわけではありません。
従来型のリチウムイオン電池でも、温度監視や過充電保護、独自の安全試験などに力を入れた製品があります。
電池の名前だけでなく、メーカーが案内している保護機能や試験内容も確認して選びたいところです。
リチウムイオン電池|Anker(アンカー)Nano Power Bank(MagGo, Plus)
Anker(アンカー)のNano Power Bank(MagGo, Plus)は、マグネット式ワイヤレス充電に対応した10,000mAhモデルです。
独自の「ネオリチウムイオンバッテリー」を採用し、セル素材や保護構造、安全試験にも力を入れています。アプリでバッテリーの状態や買い替え時期の目安を確認できるのも特徴です。
約215gで、Qi2ワイヤレス充電とUSB-C最大30W出力にも対応。安全設計だけでなく、充電方法や使いやすさも重視したい方に合いそうです。
※電池タイプや安全設計にかかわらず、モバイルバッテリーには発熱や劣化などのリスクがあります。高温になる場所を避け、落下や強い衝撃に注意し、膨張・異常な発熱・異臭などがある場合は使用を中止してください。
保管場所も確認。難燃ポーチを取り入れる方法も
安全性に配慮した製品を選んでも、保管する場所や使い方には気をつけたいですよね。
モバイルバッテリーは、直射日光が当たる場所や高温になる車内、暖房器具の近くを避けて保管します。
落下や強い衝撃を受けたもの、膨らみ・変形・異臭・異常な発熱が見られるものは、そのまま使い続けず、メーカーなどに相談したほうが安心です。
わが家でも保管場所を決めて、モバイルバッテリーをまとめておける難燃ポーチを取り入れようと思っています。
エレコムの難燃ポーチは、難燃性試験をクリアした生地を二重に使った製品です。S・L・LLの3サイズがあり、ケーブルを収納できるポケットも付いています。
家での保管だけでなく、旅行や帰省、防災リュックに入れて持ち運ぶときにも使いやすそうです。
ただし、モバイルバッテリーをポーチに入れたまま充電することはできません。熱がこもるおそれがあるため、充電するときは必ず取り出して使います。
また、このポーチは不燃製品ではなく、発火や火災を完全に防ぐものではありません。
あくまで保管や持ち運びを補助するものとして、注意事項を確認しながら取り入れたいと思います。
サイズは3種類あるので、収納したいモバイルバッテリーの大きさや個数に合わせて確認してみてください。
古いモバイルバッテリー、どうやって捨てるの?
古いモバイルバッテリーは、一般のごみにそのまま入れないようにします。
ごみ収集車や処理施設で押しつぶされると、発火するおそれがあるからです。
処分するときは、自治体の回収ルールやメーカーの案内、家電量販店などの回収窓口を確認します。
JBRCの会員企業が製造・販売した対象製品は、リサイクル協力店や協力自治体へ持ち込める場合があります。
ただし、膨張・破損したものや、JBRC会員企業以外の製品などは回収対象外となることがあります。回収ボックスへ入れず、持ち込む前に受け入れ先へ確認しておくと安心です。
災害時には固体電池を採用したポータブル電源も
自宅の防災用として家電も動かしたい場合は、YOSHINO POWERの固体電池ポータブル電源も選択肢になります。
メーカーでは、-35~50℃の環境への対応や、4,000回以上の充放電サイクルを特徴として案内しています。
わが家では、使い終わったあとのバッテリー回収サービスまで確認できたことも、選んだ理由のひとつでした。
モバイルバッテリーより大きく重いので、持ち歩き用ではなくて、停電時の電源を自宅に備えておきたい家庭向けです。
まとめ|電池タイプだけでなく、安全設計や回収体制も確認しよう
私自身、最初は「一番発火しにくいモバイルバッテリーはどれだろう」と思って調べ始めました。
半固体やリン酸鉄など、新しい電池ならもっと安心なのかな、と期待していた部分もあります。
でも、半固体モデルでも組み立て工程の不良による自主回収があり、電池の種類だけで安全性が決まるわけではないと感じました。
選ぶときは電池タイプだけではなくて、安全設計や品質管理、保証・回収体制なども確認しておきたいところです。そのうえで容量や重さ、充電方法を比べると、自分の使い方に合うものを選ぶといいですね。
わが家では、メーカー情報や使用後の回収方法を確認しやすく、普段使いと防災用を兼ねやすいエレコムの半固体モデルを選びました。
持ち歩きやすさなら重さ、防災用なら容量や使用できる温度、長く使いたいなら充放電回数にも注目するとよさそうです。
古くなってきたものや、メーカー・使用年数がわからないものを見直したい方は、比較表から自分に合いそうなモデルを確認してみてくださいね。